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英語の幼児教育のウソに騙されるな・注意すべき4点

幼児に英語を教える、バイリンガル子育てですが、具体的な話に入る前に、色々と注意しておいた方がいいポイントをご紹介します。

本記事のバイリンガル子育ては、6歳以下の小学校入学前くらいまでの子どもを対象にしております。

小学校に上がった後のお子さまの場合は、日々の生活における会話のボキャブラリーが増えるため、もう少し工夫をするため、また別記事で書かせて頂ければと思います。

 
正しい英語なんて最初は要らない!と割り切るべし

英語の幼児教育は、インプットとアウトプットに分けられます。

そのうち、まずはじめに大事なのは、父母のどちらかの英語による語りかけと、YouTubeをかけっぱなしにする事での、英語大量インプットです。

また、インプットだけだと、恥ずかしがってなかなか話してこないので、

「間違ってもいい」「とにかくなんでもいいから言ってみるのがいい」

という気持ちを育てるための、一工夫したアウトプット戦略を取ります。

その具体的な方法は別記事で紹介しますが、運用するに当たっての大事なポイントが以下です。

基本的に、文法的に間違った事を話したって、恥ずかしいということや、誰かに怒られるなんて事はないですよね。

日本に来たばかりの外国人が、「私、お寿司、食べる、好き」とかいっても、文法めちゃくちゃですけど通じますね。

過去形とか言えなくても、昨日ってつければ、昨日の事だとわかりますよね。

3語文を話し始めた日本人の子どもは、文法的にも間違ってる事は多々ありますよね。


まずは、正しいかどうかはどうでもいいから、

「とにかく言葉を発する。」

「言葉を発するのが楽しい。」

と思えるように導いてあげるように心がけます。

間違っても

「違うでしょ!」

なんて言葉は使わないようにします。

あまり間違いをクローズアップすると、正しいかどうかを気にするようになってしまい、言葉を発するのを臆してしまいます。

何でもいいから話す。話してくれたら褒めてあげる。その後、正しい英文を言わせてみる。

たったこれだけでいいのです。

間違ったらどうしようと言った、スピーキングにおける天敵ともいえる恐怖心を、植え付けないようにしましょう。

大人も子供も言語を身につける際に最も大切なポイントと言えるでしょう。

「間違ったまま覚えたらどうするんだ!」

という声が聞こえてきそうですが、徐々に正しい文を覚えていきます。

なぜなら、youtubeの番組で正しくナチュラルな英語を常時大量インプットする事や、英語を話した後に、言えた事を褒めつつも、

Say, 〜〜.

と正しい文も合わせて発音してみる。

という事、そして後述しますが、英語に慣れてきたら、英語の簡単な絵本の読み聞かせ等をやります。(これらは、具体的には別記事で紹介します。)

そうする事で、焦らなくても、正しい英語の大量シャワーを受け続けるため、少しずつ少しずつ、正しい英語を覚え、矯正されていきます

正しい英語を覚えさせなきゃという人の心理は、

「一刻も早く」

「今すぐ」

覚えさせなきゃと思ってる節があります。

今完璧なものを覚えさせないと、間違ったまま覚えて永久に、なおらなくなってしまうのでしょうか?

母国語である、日本語に関して考えてみましょう。私たちが日本語を覚えた時の事です。

子供の日本語も、細かい部分は意外といい加減で、文法的にキチンとしたものを覚えるのには時間がかかります。

少なくとも敬語その他を含めて、キチンとできるようになるのは、就学後の話です。母国語ですらそんなものです。

英語も同じように、時間かけて徐々に矯正されればいい、むしろ英語に慣れ親しんでほしい、と割り切ることが大切です。


英語で幼児に語りかける際の日本語の使用について

まず、父親か母親のどちらかが英語を話せればいいのですが、どちらも別に英語話せなくてもオッケーです。

そういうご家庭も多いですよね。

どちらか英語が少しでも得意な方がそれをやればいいでしょう。

親が話せなくてもいい。

等と断言する理由は、5歳くらいまでですと普段話すフレーズってそんな多く無いからなのですね。


・それとって  Take it to me.

・ドンドンしないで  Don't stomp so much.

・できたね! You did it, good girl.

・順番だよ。You have to wait your turn.


とか、こんなのばかりですね。

よくわからない時はすぐケータイで調べればオッケーです。

もしくは、市販に売っている、親子英会話フレーズ集等を少し見てみてもいいかもしれません。(インターネット上にもあると思いますが)

更に、日本語を覚えてしまった後の年齢のお子さんには、最初に日本語で言った後、英語を付け加えて言う形でも大丈夫です。


「こっちおいで。Come here.」


と行った具合に。

どうせ、いきなり英語だけにしたって、わからなくて、英語が嫌いになってしまいます。笑

日本語を混ぜてはいけないという方もいますが、個人的にはどちらでもいいと思います。

まだ言葉をほとんど覚えてない年齢なら、片方の親が英語だけで語りかけるのも1つの手だと思います。

また、わが家の長女のように、既に日本語を覚えてしまっていたケースでは、最初は日本語を混ぜて行い、慣れてきたら徐々に日本語を混ぜる量を減らしていく、テーパリングしていくという方法を取りました。

幼児にとって英語が嫌いにならない方法が一番です。


親がネイティブのような綺麗な英語ができなくてもいい

また、親がネイティブのような綺麗な発音ができなくても、大きな問題はないとおもいます。

そもそも両親のどちらも英語が話せないというケースもあるでしょう。(この場合は、比較的得意な方が担当すればいいと思います。)

私は通じる程度に発音を練習しましたが、実は発音に関してはそんなに上手くありません。

しかし、インプットの量は、親の語りかけよりも、YouTube番組からの量の方が圧倒的に多くなるため、発音や言い回し等は徐々に番組の影響を受け、自然に学んだ物を真似するようになります。
例えばわが家では、最初は寝る前にフレーズを一緒に言うと言うのをやっていました。
しかし、最近は、Pepper pigのセリフを勝手に覚えて、使う事も増えてきており、以前ほどフレーズを一緒に言うのはやっておりません。

そして、我が家を例に取ると、英語が話せない妻が聴いても、長女の発音は明らかに私より上手いと言います。笑

親が英語がうまくない事を恐れて、話せないよりも、そんな事気にせずどんどん話しかけてあげる方が、子どもにとってもいい見本になるでしょう。


母国語が下手になるはウソ

世界中を見渡せばわかりますが、自民族の言語とメジャー言語を両方学んで育つ民族は多いですよね。

フィリピン人等は代表的でしょう。英語とタガログ語を学びます。

またBBCを観ることができる欧州の国々では、同じく小さい頃からテレビで英語に触れる機会があるため、英語にある程度長けている人も多いです。

そして、北欧の方々は英語がとても上手な方が多いです。

日本語能力が下がるのでは?

と、心配しすぎるのは良くないと思います。

どうしても心配なら、日本語を学ぶ時間も取ればいいと思います。

我が家では、寝る前に5分程度ですが、日本語の短い文章を音読する時間も設けてます。

しかし、日本にいれば、特に保育園や幼稚園に通い始めたら、日本語に日常的に接する機会は非常に多いです。寧ろ英語への関心を失ってしまわない様な、「最低限、英語に触れ続けるバリア」を意識して貼る方が大変かと思います。

母国語が下手になる心配など不要だと思います。


まとめ

英語の幼児教育についての都市伝説について、私なりに考察させて頂きました。

最も大切なのは、「親がやっている事を、子どもは真似する」という事です。

普段よく親が話している事を、いつのまにか子供って覚えていますよね?

親が細かいことを気にせずとりあえず話すようにしていけば、子供も自然と恥ずかしがらずに話すようになります。

正しい英語は、YouTube番組の英語のシャワーや、それ以外にある程度英語に慣れ親しんできたら始める、読み聞かせ等によって、少しずつ少しずつ矯正されていけばいいのです。

機会損失を避け、チャレンジ精神を育んでいけるように、工夫をしてあげてください。

Chisen