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チャクラとは何か?色や場所、その意味とは?

チャクラはスピリチュアルではよく聞く用語ですが、心理学や精神医学では、一部のトランスパーソナル心理学以外では全く出て来ません。

しかし、瞑想の世界ではチャクラは大切な概念で、成長発達、精神疾患との関わりもあると考えられています。

この不思議なチャクラという概念について、数回に分けてご紹介できればと思います。

 

 
チャクラに関する概要と管について

チャクラについてまず明示しておきたい事があります。心理学や科学では取り扱っておりませんが、瞑想や伝統的な哲学、形而上学においては、チャクラは、瞑想によって(実は瞑想しなくても)、誰でも知覚する事ができる生理現象であるという点です。これは、とても大切な点です。

大切なのでもう一度、「直接、誰でも、知覚認識により、体験する事ができる」のです。

チャクラでは、色の事をよく強調されていますが、見え方は一定ではないため、色はそこまで重要ではありません。

重要な点は、チャクラは振動により知覚することです。

瞑想によるチャクラの理解は今後の記事でご紹介していきます。まずはチャクラの一般的なことから解説していけたらと思います。

一般的にチャクラは7つあると言われております。下から、ムーラダーラ・チャクラ、スヴァディシュターナ・チャクラ、マニプーラ・チャクラ、アナハタ・チャクラ、ビシュッタ・チャクラ、アジナ・チャクラ、サハスラーラ・チャクラ。この7つが一般的に言われております。

以上のものは、伝統的なヨーガにおける名称で、実際には呼び方は様々あり、例えば現代スピリチュアルでは、下から第1チャクラ、第2のチャクラ・・・・といった番号で呼ぶケースもあったり、例えばクラウンチャクラ、ハートチャクラなどと、全く違う名称で呼ばれることもあります。また、仏教の中のチベット密教でも、また違う名前で呼ばれていたりします。こちらの解説においては、伝統的なヨーガの呼び方を採用させていただけたらと思います。
脊柱(背骨のことです)の内部には知覚神経、運動神経が集中し、中枢のラインとして尾底骨から頭頂までを貫いている管があります。これは、ご自身の知覚で判別するために、文献によっては身体の中央のラインを貫く管と表現されている場合もあります。

これらは主観的に瞑想によって体感する部分であるため、どちらが正しいと拘る必要はありません。この中央の管を、伝統的にはスシュムナー管と呼びます。串団子を思い浮かべていただけたらと思いますが、串がお団子を貫いているように、このスシュムナー管が各7つのチャクラを貫いているのです。そして、左右にも管があります。右がイダー管、左がピンガラ管といいます。伝統的なヨーガの場合、この二つの管は、会陰部にあるムーラダーラチャクラから上へ伸びていき、各チャクラでクロスして、眉間にあるアジナチャクラで交差した後、左右の鼻穴へと開口するように描かれています。様々な文献の画像で描かれているように、本当にクロスしているかどうかは重要ではありません。事実、チベット仏教の場合は、中央の管に沿ってまっすぐ上に伸びるように描かれています。これらの違いは、主観的な内観による領域であり、しかも修業を進めるうえでは全く問題にはならないので安心していただけたらと思います。
チャクラとは、ちょうど電球のようなものであります。スイッチを入れ、電気の回路に電気が流れることによって、電球が光ります。これと同じように、瞑想修業によって、スシュムナー管にエネルギーが流れるようになると、チャクラも様々な色、形、動き、振動を見せながらその働きを示し、私たちもそのように内観することができるようになります。多くの文献では、蓮の花のような形であったり、車輪のような形に描かれたりしております。しかし、以前にも書いたとおりチャクラはエネルギーの次元に属し、粗雑な物体とは異なります。そのため、エネルギーの通り方や主観的要因により、様々な形に見えたりするため、一定の形をしておりません。多くの人が、各々様々な形でチャクラを描く理由は、チャクラにこういった性質があるためです。ですので、実際にあのような蓮の花が見えなくても、全く悲観する必要はありません。

7つのチャクラの総論

先程も書きましたが、基本的に、チャクラを知覚するときは「振動」の身体感覚で捉えます。

実際に色や形が見えることもありますが、これは他の記事で説明する予定の、「五蘊」という仏教の認知心理学(みたいなもの)の心の働きで分析すると、「自身の脳内のイメージを認知しているのに過ぎない」ため、瞑想を進めていくのには重要ではありません。

そのため、色や形に関する説明は、今後一応は紹介しますが、参照程度にとどめるようにしていただけたらと思います。


第1チャクラ「ムーラダーラ・チャクラ」

ムーラダーラチャクラは肛門と生殖器の間の「会陰部」と呼ばれる部分に位置します。

ムーラダーラチャクラが象徴する心的エネルギーは、「原始的な衝動や原始的な怒り」です。

原始的という部分が重要で、例えば自身の悪口を言われた時に覚える怒りは、原始的な怒りとは違う「自尊心」という感情になるからです(この辺の心の動きに関する話は、後程ご紹介いたします)。

肉体においては、基本的に筋骨格系と関係しています。また、身体の不要な物の排泄とも関係していて、運動器官としては肛門とも関係があります。また、知覚器官としては嗅覚と関係があり、鼻をつかさどっております。

エネルギーの種類である五大元素としては、地元素と関係があります。(五大元素の解説は後程します。)そのため、特定の色をしているわけではありませんが、赤色で表現されるケースが多いです。

また、このチャクラには、クンダリーニと言われている生命の根源的エネルギーが眠っていると言われております。これについては後程詳しく書かせていただきます。


第2チャクラ「スヴァディシュターナ・チャクラ」

スヴァディシュターナ・チャクラは下腹部の辺りに位置すると言われております。この部位は、男性でしたら精嚢、女性なら子宮のある辺りです。

スヴァディシュターナ・チャクラが象徴する心の動きは主に、「性欲」です。性的なことを考えて興奮しているとき、よーく注意してみると、下腹部が振動しています。

肉体においては、主に運動器官は生殖器、知覚器官としては舌と関係があり、味覚を司っております。

エネルギーの種類である五大元素としては、水元素と関係があります。特定の色をしているわけではありませんが、オレンジ色で表現されるケースが多いです。また水元素であるため、粘液とは基本的に関係が深く、唾液、精液とも深い関係があります。


第3チャクラ「マニプーラ・チャクラ」

マニプーラ・チャクラはお臍の辺りに位置すると言われております。あるいは、臍~みぞおちの辺りという解釈もあり、文献によって異なります。

このチャクラは欲と関係があり、これは食欲から所有欲、知識欲まで、様々な欲に及びます。心の動きとしては「欲しい」という感覚として知覚されるケースが多く、欲の感情が強くなるとみぞおちあたりに振動が起こっているケースが多いです。肉体としては、胃の消化活動とも関係があります。

感覚器官では、眼と関連があり、運動器官としては足とも関連があると言われております。人は基本的に視覚情報から欲が生まれるケースが多いです。人から聞いた話も、その聞いた内容のイメージ(これも視覚情報が多いです。)を観て欲を湧かせております。この辺は各チャクラごとの記事で詳しく書いていくので、今は理解しきれなくても問題ありません。

エネルギーの次元では五大元素のうち火と関係があり、エネルギーの次元ではこの火元素の力を使い、消化活動を行っています。こちらも特定の色をしているわけではありませんが、文献では黄色で表現されるケースが多いです。

第4チャクラ「アナハタ・チャクラ」

アナハタ・チャクラは胸の内部、正確に言いますと心臓の部分にあると言われております。

このチャクラは、心の動きとしては「愛」「信頼」と関係があると言われております。またこのチャクラのみ右と左で機能が分かれており、右が自己に対するもの、左が他者に対する物と言われております。

例えば愛に関する感情では、自己に対する愛の場合は「自尊心」、他者に対する「愛」ならば、「愛情」や「利他心」などであると言われております。自尊心は比較的わかりやすく、例えば悪口を言われた時にいらっとくるときなどは、この胸の辺り(アナハタ・チャクラ)から振動が起こります。(この機序については、アナハタ・チャクラ単体の記事で詳細に解説いたします。)

肉体としては、心臓等の、循環器系と関連があると言われており、例えば愛情によりドキドキするときは心臓の鼓動も共に高鳴ります。知覚器官では皮膚と関係していて、触覚を司ります。抱きしめたときの肌の温もりにより愛情を感じるのは、こういった理由からです。

運動器官としては、手です。よく歴史的な名画などでも、聖者と呼ばれる人がヒーリングをするときは、手からエネルギーを出すように描かれます。これも愛の一種なのでしょう。

エネルギーの次元では、風元素と関連があります。風は物質を輸送する働きがあり、例えば循環器の血液などは水元素がメインですが、血液の「流れ」を作っているのは風元素です。特定の色をしているわけではありませんが、よく透き通るような綺麗なグリーンで描かれることが多いです。


第5チャクラ「ヴィシュッタ・チャクラ(ビシュッタ・チャクラ)」

ヴィシュッタ・チャクラは喉(医学的に言うと、咽頭喉頭部位)にあると言われております。こちらのチャクラは、心の動きとしては、感情というよりは「音のイメージ」と関わっております。このチャクラに統制をかけることで、音のイメージに対するカルマが浄化されれば、下界の迷妄の音ではなく、天界の音や声を聴く「天耳通」という超能力が目覚めると言われております。

この説明からわかるとおり、このチャクラは五感の「音の世界」に関わっており、自分から発せられる音(声)、外界からの音(聴覚)と関係しております。肉体の世界としては、知覚器官としては「耳」、運動器官としては「口」と関わっております。

耳から入ってくる音の情報や、口から発せられる声の情報が、ここのビシュッタ・チャクラを通しどのように処理されるかといった詳細の話は、各チャクラの詳細に関する記事のときにできたらと思います。

また、さまざまな文献によると、ビシュッタ・チャクラは「気品」を作ったり、広範囲への影響力を形作ったりなどと書かれております。これは「音」というものの性質上そのような解釈もうなずけるでしょう。文献には詳しくは書かれてはいませんが、気品というオーラのようなものだけでなく「実際の外見」もこのチャクラと関係しております。ビシュッタ・チャクラに善性のエネルギーが多くなると、来世の外見に影響を与えます。平たく言いますと、今世の外見は「前世の口の行為」で形作られるのです。

エネルギーの次元としては、空元素と関係があります。空元素は空間そのものを形作る要因となるため、このビシュッタ・チャクラのコントロールが広範囲への影響力とも繋がるのです。一定の色を持っているわけではありませんが、澄んだブルー(水色)で描かれることが多いです。

第6チャクラ「アジナ・チャクラ」

アジナ・チャクラは眉間の奥にあると言われております。

こちらのチャクラは、心の動きとしては、感情ではなく「視覚的なイメージ」と関連があると言われております。いわゆるイメージトレーニングと呼ばれているものでは、主にこちらのチャクラを活性化させることで、視覚的なイメージを誘発します。イメージトレーニングにおける細かいエネルギーの動きの機序は、また別の機会でお話しすることができたらと思います。

またこのチャクラは視覚的イメージだけでなく「意志の力」ともつながりがあり、このチャクラに統制をかけることによって意志力が強くなり、願望達成や現世的な成功を治めやすくなるでしょう。そして、意志の力は「集中力」とも関連があり、このチャクラのコントロールがうまい人は集中力も引き出しやすいという特徴があります。逆に、このチャクラが活性化しているのに、コントロールが不十分だと空想にふけりやすくなる傾向があるでしょう。

この意志力とイメージ力が相まって、このチャクラをコントロールできるようになれば、天眼といわれる一種の超能力を得ることができると言われております。このチャクラは五感のどれに対応しているとか言う部分はありません。強いて言うならば、心のイメージの世界と関連があるとでもいうと思います。また、左右の管はアジナ・チャクラで上に伸びるのを終え、そこから左右の鼻へ通じていると言われております。特定の色を持っているわけではありませんが、白や紫で描かれることが多いです。

第7チャクラ「サハスラーラ・チャクラ」

ハスラーラ・チャクラは頭頂部位から頭頂の少し中にあると言われております。

このチャクラは天界へ通じる門と言われており、ブラフマ・ランドラ(ブラフマンの門)などと言われております。このチャクラには、後々解説として出てくる「意志鞘」「理知鞘」という、微細な身体と関係するものが存在すると言われております。このチャクラに統制を加えることで、あらゆるカルマから生じる展開を経験していくことができると言われております。

また中国にある「仙道」と呼ばれる修行法では、気で作った身体である「陽神」と言う体を操るのですが、その身体が肉体から抜け出すときに使う出入り口がサハスラーラ・チャクラであると言われております。仏教の変化身や、チベット密教の幻身も、このチャクラから出入りさせます。この辺りの話は、ずっと後にでてくるのでまだ気に止めなくてもいいでしょう。

クンダリーニとは

上で、チャクラと管は電球と回路のような関係であると書きました。管にエネルギーが流れることで、様々な色合いに見えてくるチャクラ。この流れる生命エネルギーの代表格こそが、クンダリーニ・シャクティ(クンダリーニ・エネルギー)です。これは生命の源のエネルギーであり、精力が原動力となっております。クンダリーニのエネルギーが中央の管をちゃんと通りだすと、「ものすごく気持ちよく」なります。最も低い快感でも、セックスの4倍とも12倍とも言われております。

文献によっては、強烈な圧力のエネルギーが背骨を上がる、もしくは電流のようなエネルギーが上がるなど、様々な記述があります。

この知覚の差は、一口にその方の「カルマ」によるのです。前回説明した心理学によると、カルマの種子により人の感性は変わってくるのです。人によっては、このエネルギーを圧力感と捉えますし、別な人は、この純粋なエネルギーを純粋な形で、つまり「快」として受け止められるようになってきます。

しかし、これには瞑想修業が必要です。瞑想により、自身のカルマの浄化を行わなくてはなりません。この「快」はカルマの浄化が進めば進むほど、より純粋な形になっていきます。そして、この生命の根源的エネルギーにより、チャクラの働きも進化していきます。

 

まとめ

チャクラは7つで、中央の管を貫いている。
各チャクラにはそれぞれの特徴がある。
チャクラの正しい原動力はクンダリーニ・エネルギー
今回は、チャクラとは何か?色や場所、その意味とは?をご紹介させていただきました。ありがとうございました。

 

編集後記

今回は、チャクラとは何か?色や場所、その意味とは?をご紹介させていただきました。今回は、一般的な話に、一部瞑想によって知覚できる部分を交えて書かせていただきました。

今後、各々のチャクラの解説記事を転載していき、ゆくゆくは瞑想の世界だけでなく、心理学等とも、関連させて解説していきますので、今後ともよろしくお願い致します。この調子で頑張りましょう。

Chisen,D